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スケボーキング(SBK)
KIlling field
Artist スケボーキング
Release 2001,2nd
KILLING FIELD限定 (amazon)

俺の一番好きなバンドのひとつスケボーキングのサードアルバム。ミクスチャーがまだ浸透していな時だったから、ドラゴンアッシュと比較されたり、ヒップホップ好きからはラップがしょぼいと言われて微妙な評価を受けてきたバンドですがちゃんと聴いてみるとセンスはかなり高い。SHIGEOの高い声が合わないからといって敬遠するのはもったいない。

ミクスチャーといっても重いリフ基準のヘビィロックでは無く、オールドスクール方面のサウンド。クールなリズム隊とサンプリングの中、高低の2MCが飛び交ってます。自分はラップの良し悪しってのはイマイチわからないんだけど、これだけ個性ある声に印象に残るフレーズを歌うやつらはそういないと思う。モロにヒップホップなやつらと比べるようなバンドでもないしね。まぁ、高音のSHIGEOが印象にフレーズ満載なのに比べ、低温のSHUNが目立たないってのはある。
あとこのバンドのスクラッチセンスは日本で一番好き。かっこよすぎる。

歌詞もサウンドもどこかおちゃらけた感じのある彼ら。前アルバムではバカ騒ぎしながらもセンスが光るかんじだったけど、このアルバムはかなりクール。陽気なナンバーは少なく、ジャケットにあるような磨かれて光沢を放つメタルのようなサウンドです。(なんじゃそら

@はライブの1発目にやったら盛り上がりそうなスローナンバーで今回のアルバムはマジなんだなと分かるシリアスなムード。サビが分かりやすくてつい一緒に歌ってします。
Aもクールなエレクトロニカ系の曲。スクラッチカッコイイ!いままで高い声で歌っていたSHIGEOがサビでは低い声を出しているんだけど、この声がカッコイイ。Bは格闘家(?)の声のサンプリングにアブストラクト系のドラムが乗り、SHIGEOが英語歌詞でラップではなく歌っている。思わず体が動く。
ドラゴンアッシュのKJを連れてエピソードシリーズの3作目Cに。サビがキャッチーで良い。3人とも印象に残るラップをしてます。Dはゆったりとしたチルアウト。ヴォーコーダーをかけた歌のメロディラインが綺麗。少しづつ盛り上がっていきラストで視界が開けるようにノリが良くなる。
Eは泣けるアコギのループを使った大人しいラップナンバー。SHIGEOのラップはほんと印象に残るな。Fは一部の間でブレイクした小田和正「ラブストーリーは突然に」をサンプリングしたシングル曲「tokio lv」。おしゃれなのに楽しい気分になれる良曲。Gは声ネタをふんだんに使ったノリの良いハウス。他のミクスチャーバンドとは違う一面を持っているのがわかる。
Hはヒップホップ色の強い曲。アルバム通して聴くと悪くないけど、曲単体としては微妙かな。Iは今アルバムでは唯一、底抜けに陽気な曲。中盤のスチールドラムが気持ち良い。ラストの歌詞は(たしか)聖書からの引用だけどサウンドとあいまって泣ける。泣けるといえばこの曲のPVもなかなか感動的です。
Jはクールなオールドスクール。これでもラストのスクラッチがカッコイイ。Kはカフェで流れてそうなピアノをサンプリングした優しい雰囲気の曲。「getup standup〜」からのフレーズが大好き。LはKのトラックにあわせてSHIGEOの英語による語りが入ります。発音ヘタだなぁ。

個人的にはポップセンスとテクノ/ニュースクール好きな一面がうまく合わさってる名盤。でも一般的に名曲といわれるような爆発力のある曲はないんで人によって評価はまちまちかも。
この先SBKはそのセンスを爆発させて名盤REDLIGHTをリリースするんだけど、その兆候が見れるアルバムです。

この頃の311やリンプのフォロワーのようだったミクスチャーバンドはみんな独自の方面に走ってオリジナリティを確立していったなぁ。ドラムンを取り入れたドラゴンアッシュ、エレクトロニカ/テクノを大胆に取り入れたSBK、変態ポストロックに走ったバックドロップボム、和とグルーブを前面に出した山嵐. どれも良いバンド。最近は日本に良いミクスチャー系が出てこないなぁ。

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