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Diverse vs 8bit 3
サークル Diverse System
元ネタ レトロゲー
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Diverseの8bitゲーアレンジ第三弾。あいかわらず素晴らしいジャケ……。

普通のテクノやトランスがないこともあって、Diverseにしてはクラブサウンド要素が薄め。昔のゲームミュージックがそのまま最新の音楽へとブラッシュアップされた感じでダンスミュージックに馴染みがない人でも聴きやすそうです。
デジタルな音楽以外にもロック、オーケストラ、アコースティック、アンビエントといったアレンジが収録されていて、ノリノリもゆったりもありのバラエティ豊かな曲がそろってます。

そのどれもが心がウキウキしてくる良アレンジ。
「こうくるか!」という切り口の妙も楽しめるし、純粋に音楽としても一級品。特定の要素やジャンルに頼らない、このうえなく真っ当なアレンジCD。それでいて最高に楽しめるCDです。

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※原曲は不明が多いので「」内は原作ゲーム名。

@先陣を切らせたら右に出るものはいないEB a.k.a. EarBreakerさんによる「ワギャンランド」アレンジ。スポーツ飲料のCMに使えそうなスカっとしたシンセのハイスピード・エレクトロレイブチューン。出だしから爽やか度MAXで気持ちいい〜。中盤の途切れ途切れのシンべがリズムを刻むパートが良いアクセント。

AAtomicさんによる「METAL MAX」アレンジ。ぶっとい音で全てをなぎ倒しながら制圧してくるサウンドはさながらテクノ戦車。圧倒的にヘヴィさに押しつぶされるのが快感なテクノトラックです。ギラギラしたシンセフレーズがかっこ良すぎる!

Bアッパーな曲が続きます。RANDO:さんによる「ラフワールド」アレンジ。バックは最新のマッシヴ・ドラムントラック、メロディを奏でるのはチップな8bitシンセ。良い組み合わせ〜。0:43の声ネタとシンセフレーズが重なる部分がアガる!2:50からのロッキンなヘヴィパートもたまりません。とにかくノリノリになれる5分23秒。

CYamajetさんによる「ペーパーボーイ」のファンキーなディスコハウス・アレンジ。腰から踊らずにはいられないホット・ヴァイブ&オサレな曲調。最初のカウベルからラストのタムまで楽しくハイになれる!

Dqurterさんによる「悪魔城ドラキュラ」のテーマのアレンジ。クラブ要素はなく、ロック+ジャズな曲調。そのジャズにあたる部分が静のパートに入るたびに大人なカッコ良さを振りまいてて最高。

Estellaさんにより再度「ワギャンランド」アレンジ。EBさんと原曲一緒、アレンジの方向性も似ているのですが、また違った印象を受けるのが面白い。メロディよりコード進行に焦点を当てた感じ?

F「ミシシッピー殺人事件」のアレンジ。とぼけたシンセに鋭いブレイクビーツが絡む。アホっぽいのにめちゃくちゃカッコイイというよくわからないトラックです。謎の説得力があるwお気に入りの一曲。アレンジャー名は”DJもういいました”となってるけどこの強烈なブレイクビーツは某少佐かと予想。

G大嶋啓之改め犬嶋啓之さんによる「迷宮組曲」のアレンジ。煌びやかなオーケストラへと生まれ変わってます。派手だな〜。楽しげにメロディを奏でてて、この手のアレンジが苦手な自分でも最後までダレずに聴ける。さすが。

H君の美術館さんによる「ダウンタウン熱血運動会」の生演奏ロックアレンジ。最後のエレキがえらく熱いー。

Isweezさんによる「グーニーズ」アレンジ。バイオリン、アコギ、ウッドベースといったアコースティックな楽器による生演奏がグーニーズの心地良いメロディを奏でます。いや〜、気持ちいい音色ばかりだ!弦の振動が見えそうなほどずっしりした音のウッドベースが下を支えているので、ただ穏やかなだけで終わってないのが良い。0:31〜1:10のアコギが大好きです。

Jbunchanさんによる「ゼビウス」をまさかのアンビエント・アレンジ。音量が大きくなったり小さくなったりと脆さを連想させるシンセでメインフレーズがリフレインされ儚さを演出。更にピアノと少量のノイズ更にでしっとりと。暗闇の中でフワフワする綿毛を見守るような感覚。ゼビウスしながら見事にアンビエントになってます。

Kボートラは「麻雀」。アレンジャーは”察せ”となってますがどう聴いても某BPMを守らない歌い手さん。察した。
FCの「麻雀」といえばタイトル画面で10秒に満たない音楽が流れる程度であとは「ピロリン♪ピロリン♪」とSEが鳴るのみで一見アレンジなんて不可能(※動画参照)。しかしそれが感動的な歌モノへと見事生まれ変わっています。
「ピロリン♪」のSEはこの上なく感情を揺さぶるシンセフレーズになっててこれがまた良い……。SEだと気付いた時は声にならないほどの衝撃を受けました。
そして、なんといってもノスタルジーなメロディとそれを紡ぐ○さんの歌声が素晴らしい。こんな極上メロディで「目を閉じればいつも父の背中」「いまはわかる気もしてきた いい子みたいに上手には笑えないけど」なんて歌われたら泣かずにはいられません。
よく聴くとこの歌メロもタイトル画面のBGMを変化させたメロディラインかも。SEもメロディも自然と○さんの音になっているので無意識に聴くとオリジナル曲に聴こえるかもしれないけど、このうえなく「麻雀」な曲です。
初めてこの曲の優しい旋律を聴いたとき、瞼の後ろに夕方に照らされるFCと子供の頃の楽しいこととちょっぴり悲しい事がブワーと映ってほとんど放心したように曲に包まれていました。「2010年の同人音楽で一番衝撃を受けた曲はなにか?」と訊かれたら自分はこの曲を挙げます。名曲。

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もちろん本編も大変気に入ってるんですが、なによりもこのCDを「大好き!」と思う要因はやはりボートラ。この曲の破壊力は計り知れないです。
一曲前のしんみりするゼビウスアレンジから続く曲順もこの曲が輝いて聴こえるファクターのひとつ。
いや、それを言うなら1曲目から感じる「ワクワクする気持ち」「楽しいと思う気持ち」「穏やかになる気持ち」……まさしく子供の頃にゲームに熱中した気持ちがこの一枚に詰まってます。
ボートラはこの気持ちを解放する役割なのかもしれない。

ホントに良いCDです。

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