t+pazoliteさんのソロサークルC.H.Sのアルバム。意外にもサークル初の全編オリジナルです。

前半はハードコア色の少ない、明るいポジティブ楽曲が並びます。曲によっては全くハードコア色が無いのもあり、ゼビウスやトラッドフォークなど懐の深さが垣間見れます。
後半はうって変わって哀愁且つ暴力的なハードコア楽曲が並ぶ。タノシーでのt+pazoliteさんが好きな人はたまらないでしょう。
アルバム全体に流れがあって良い。

�@ハピコア風ボーカル曲。底抜けに明るい。聴いてるとウキウキ（死語？）してきます。鈴木ななこさんのボーカルはt+pazoliteさんの曲に合うなぁ。
�Aフィルター系のハウス・トラック。バッキングピアノが好き。
�Cここにきてやっとハードコア色のある曲。ベタベタなジュリアナ系レイブサウンドです。ちょいBPMが遅いのが気になる。
�E意外性抜群のトラッドフォーク系の曲。聖剣の「powell」ぽいです。ギターが好き。
�Fここからハードコア曲ラッシュ。一発目はお得意の哀愁系フリーフォーム。この曲はt+pazoliteにしては無難な出来か。
�G「Psychedelic Sensation」に収録されてたニュースタイル。「Psychedelic Sensation」では特になんとも思わなかったけど、この流れで聴くとハマってる。イントロのいかにもニュースタイルなシンセがカッコイイ！
�Hピコピコ音がロックマン風のメロディを奏でるブレイクコア。リズムトラックの暴れ具合が素晴らしい。ただ、ちょっと同じメロディを繰り返しすぎか。
�IHARDCORE TANO*Cの「SPEEDBALL」に収録された名曲「I Hate you, B'coz I Love you. 」。声ネタが耳に残るイントロがカッコよすぎる。
�J凶暴なトラック群の後に狙いを済ましたかのように飛び出してくる明るいポップな曲。メロディがナイス。今作で一番好きな曲です。この流れだからこそ映える。

�F〜�Jの流れは素晴らしい。否応無しにテンションが上がります。
逆に�@〜�Eは決して悪くないんだけど曲内に同じ展開のループが多くてどれも小粒感が漂う。後半に比べるとどうしても見劣りしてしまいます。
とはいえハードコア/フリーフォームばかりでこられてもダレるだろうからCDの流れとしては嫌いではありません。
うるさい曲も入ってるのに不思議と明るさに満ち溢れているCDです。なかなか良い。