音響系のオリジナル・ミニアルバム。4曲入り。
ジャケットになっている「空の絵」にインスパイアを受けてのCDとのことです。 今作は青々としたジャケに比べて曲が暗い印象があります。その理由はなんだろうと曲を追いながら考えてみる……すると、また違った一面がまた見えてくるかも? ---- @風の音をバックにピアノ/エレピが奏でられるヒーリングミュージック。「夏と私」のタイトルにしてはイントロが悲しすぎる気が。今作が辛口なのはこのCDの入り口にあたるフレーズが苦手ってのがあります。中盤からは穏やかで良い雰囲気なのですが、出鼻を挫かれたのを引きずってしまう……。 A旋回するファンのごとく刻まれるリズム。どこか歯車がぴったりハマっていない感覚がして精神的に不安を煽られる曲です。一度音が止まってまた戻ってくるのがまたゾクッとくる(※kurabesさんがよくやる手法)。前曲に続いてこの曲も怖さがちょっぴり前に出過ぎている?ちなみにタイトルは「そらのしろ」。 B「退廃メトロノウム」と題された音響アンビエント。ここからはいつもの繊細さが出てくる。音一つ一つに神経が集中する息が詰まるような音世界。ちょっとした衝撃ですべてが崩れ去りそうな感覚。後ろで鳴ってる「綺麗なヤカンの音」みたいなのに集中するとあっちの世界に飛んでいきそう。
C「否空船β」は4曲の中でも別格。この曲こそkurabesさんの真骨頂!浸れるアンビエントサウンドで、旋律は直に響く「泣き心」溢れる旋律。 ----
一曲一曲のイメージを思い起こすと見えてくるものがある。
kurabesさんは「空の絵」の後ろにどんな情景を想い描いたのでしょうか? 音楽作品としてはいつもより繊細さが無くてどうもパンチが弱いなというところがあるのですが、見方を変えてみると面白い作品なのかも。 |