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ある夏の日、山荘にて……
制作 作りゲーム置き場
ジャンル ノベル / 推理

ミステリーノベルゲーム。プレイ時間は、初回が3〜4時間ほど、エンディングコンプまでに8〜9時間ほど。

グラフィックは背景オンリー。事件現場ではちょっぴりショッキングな画像があるのでご注意を。
スキップがFキーを押すしかないのがちょっと不便でした。メニューにスキップが欲しかった。

大学仲間とやってきた別荘で起こる首切り殺人事件。
閉じ込められた空間、数多くのバッドエンド、突然飛び出すギャグ、メイン以外の「〜編」とかまいたちの影響が所々に見られます。
主人公の知的な口調が特徴。しかし作中ではおちゃめな行動が多い。口調と行動のギャップが面白いです。比較的読みやすい文章ですんなりと物語に入れるのも好印象。

この作品の凄いところは、推理シーンで間違った選択をしても正解っぽい推理を語ること。結局は間違いを指摘されるんですが、指摘されるまで「正解?」と思ったことが何度も。一つのトリックに対してこれだけ大量にもっともらしい推理を考えるのは並大抵の事じゃないはず。
「暗号編」も「こうくるとはっ」と思わず唸ってしまう。この練り込み具合に拍手を送りたい。
ミスリーディングさせる選択肢が大量にあるので惑わされないように。与えられた証拠から重要な部分を摘み上げて選んでいけば正解には辿り着くはずです。

更に「首切りの館編」のラストには思わぬ所に小ネタが。
驚きとともにプレイ中にずっと感じてた違和感がすっきりと晴れました。そういうことだったのか。
推理ノベルゲームの常識からくる固定概念を巧く使ったナイスなトリックだと思います。
ネタがわかって以降のプレイは新鮮な気持ちでプレイできました。このネタのおかげでゲームへの好感度が急上昇。
ただ、気付く人はすぐ気付くんでしょうね。何も考えないで読んでる自分は見事にやられました。おまけシナリオがあんなのだし。
騙された方が楽しめるから良い……と思っておこう。

「ミステリー」の部分がしっかりとしている上質ミステリーノベル。楽しめました。
推理モノ好きの人はプレイすべき! もう少ししたら次回作を公開するとのことなんで楽しみです。
↓ネタバレ

・一人称がこういう意味を持っていたとは。読み返すと確かに女口調だ。脳内の主人公のルックスがメガネ文系の男性からクールな女性へとガラッとチェンジ。
・男口調でおちゃめな女主人公とは良い萌えキャラですね。ツボ直撃。
・一番悲惨なのは「迷いの森編」でバッドエンドになった時の大野でしょう。悪戯が原因であんなことになったら泣くに泣けない。
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