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挽歌の候、如何お過ごしでしょうか
制作 花を吐く抄女
ジャンル ノベル
hanawohakushoujo.jpg(18784 byte)
bankanosourou1.jpg(27078 byte) bankanosourou2.jpg(17243 byte)

一本道ノベルゲーム。プレイ時間は1時間半ほど。
文字&背景オンリー、ボイスあり。
音質が好きでないことから、申し訳ないのですが今回もボイスオフでプレイしました。個人的に、このサークルさんの作品はボイスオフの方がしっくりくる。

常連のご老体が居座るだけの喫茶店「挽歌」。
数少ない若人の常連であるマスターの娘の従妹・樹姫は経営不振を打開せねばとメイド喫茶に変えるよう提案する。

あらすじだけ読むと、脱・経営不振に四苦八苦する物語かと思われるかもしれませんが、メインは喫茶店でダラダラと話すだけのなんてことない日常。
メイド喫茶云々は飾りみたいなもんです。メイド萌え要素もほぼ無し。
主人公・樹姫の古風だが抜けてる語り口調が面白い。
この口調と、お洒落なBGM、必要最低限のレイアウトが加わって、なんともアンニュイ読み心地。
適度にぶっ飛びながらも、ぼけぼけ〜とした空気が漂う。お洒落のようでそうでもない。
ここらへんの個性の出し方はホント上手いです。
キャラがしっかり立ってるし、洒落の効いた言い回しもツボにハマルとたまらない。物語に動きが少ないながらも飽きることなく読ませてくれます。

一番気に入ったのは4章。これを気に入るのはおっさん化が始まってるのだろうか。
逆に、3章はまひるが急に良い子になりすぎて、全体から浮いてた気がします。
締めはある意味グダグダだけど、この作品はそれでいいのかも。

ほどよいまったり感。
新聞に載ってる読者投稿の日常話を読んでいるよう感覚でした。
こういう気の抜けたのも良いなぁ。

初めて「死狐様」をプレイした時は読みにくくて「このサークルは合わないだろうなぁ」と思っていましたが、ここまでお気に入りのサークルさんになるとは思いませんでした。

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