選択肢無しのノベルゲーム。プレイ時間は3時間ほど。

横に長いゲーム画面です。新鮮。PSPでプレイするためだとか。
プレイ環境は問題なし。快適にプレーできました。
絵は好み。表情がコロコロ変わるのが良い。

主人公、空は彼女の美湖を亡くしてから特技のピアノもやめ、囚われたように青空を見つめ続ける日々を送っている。
そこに突如表れたハイテンション転校生、夢乃。
性格は真反対なのに美湖の面影がチラつく夢乃に振り回される日々が始まる…。
という話。

前半はハチャメチャっ娘、夢乃が暴れまわります。
誤字や文章の繋がりがおかしい所があり、文章そのものも上手い（綺麗な文）ではないです。でも夢乃の勢いがそれらが気にならなくさせてくれるくらいに爽快。
突拍子も無い行動に振り回される主人公が面白い。

後半はシリアスモードに。前半のはじけ具合からは想像がつかない、切ない良い話でした。過去シーンで明かされる苦悩の原因ではやるせない気持ちになり、その苦悩を振り切るシーンでは軽く泣きそうになった。
ただ、ラストは引っ張りすぎたかなぁという気もします。綺麗に締めくくったと思ったら続きがあった…というのが何度か。各々のシーンは素晴らしかったですがね。ポジティブに見れば、どのシーンもラストに相応しいくらい良かったと見ることも。

キャラも魅力的。奇抜な行動が面白い夢乃。ツン担当の幼馴染、永海。「みずいろ」のひよりボイスが似合いそうなポンコツの美湖。どのキャラも好きですが、一押しするならオドオドした喋り方がツボった美湖。

一見、勢いで押しているようで、実は繊細な泣けるストーリーでした。
自信を持ってオススメできるゲームです。