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鴉の断音符
制作 飼育小屋製作委員会
ジャンル ノベル/推理・現代
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第1回ふりーむゲームコンテストで見事ノベル部門賞を受賞したノベルゲーム。プレイ時間は1時間30分程。

所々にはいるカットインがテンポを悪くしています。繰り返しプレイを前提にした作りなので、スキップしていても止まってしまい、プレイしにくい。それ以外に気になるプレイ環境で気になる点は無し。
絵は上手い。落ち着いた絵柄で作風に合っている。
BGMは全て素材からですが、選曲が実に良い。お気に入りはタイトル画面の曲。ゲームを始めずに曲に浸っていました。後半になって入ってくるギターがイイ!
エンディングリストに見ていないエンドの絶妙なヒントがあるので、ゲームとして楽しくED集めができます。
人間のように(以上に)思考し、話す事のできる鴉ヤタが主人公。ヤタが殺人現場を眺めている場面からスタートします。
一見、サスペンスモノのイントロですが、犯人を追うもよし、病院に入院している女の子の話し相手になるもよし、公園で子供と遊ぶもよし、と選択肢によって「自由」な物語展開になるのがこのゲームの売り。
なんですが、自分はあまり「自由」を感じられませんでした。確かに色々な結末のEDはあるけど、EDが事件と関係がなかったというだけでは「自由」とまではいかないのではないかと。スタートでの事件の印象が強いからか、事件が本筋、その他は脇道のよくあるマルチエンド。そんな印象でした。
しかし、けっして面白くなかったわけではありません。鴉からの視点は新鮮。視点が違うだけで、他のノベルゲームとだいぶ違う印象を受けます。ヤタの思考も独特で良い。
事件を追うとちょっとした推理が必要になってくるし、病院に入院している女の子の話し相手になれば泣ける話になる。「こんな所でバッドエンド!?」と思ってしまうギャグバッドエンドも笑えるのが多いです。
お気に入りEDは1、2、5。この3つが一番キレイにまとまっている。他はEDへの持っていき方が強引だったかな。

個人的には最初の事件に絞って、もっと深みをだして欲しかった。センスの良さは感じるけど、あと一歩何かが足りない。それでもプレイする価値はある良作だと思います。

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