■あらすじ■
人間の心の奥には
一枚の写真立てが飾られている
それは親や友人や恋人との写真だったり
どこかの風景写真だったり
もし、そこに少し未来の風景写真が飾られていたら
僕らは、どうやってそれを見に行けば良いんだろう?
それを知るために、課外学習……ようは遠足の日に
記憶とイメージを呼び覚ましてくれるところへ行ってみることにした。
僕らはその光景を目の前にして未来を見ることができるのだろうか?
(↑配布先HPのあらすじから引用させていただいています)
プラウザを使って遊ぶタイプのADVです。ダウンロードもできるのでオフラインでも遊べます。1プレイ時間は5〜10分くらいの短編。
このゲームはとにかく説明しにくいです。特に大きな出来事があるわけでもなく、かといってひたすらまったりかといわれればそれもどこか違う不思議な雰囲気のゲーム。主人公もどこか精神不安定なようで別にそうでもないただの高校生。私の言葉ではとても説明できません。全体的に詩的な感じがします。デザインや使っている音楽(これがかなりイイ)は同じフリーゲームではcollageに似ていますが、ストーリーは似ていません。むしろ真反対。
わたしが思うにこの話、登場キャラ考えは特別な事では無いと思います。だれでもこの主人公のような事は考えた事があるけど、自分で「なに詩人みたいな事考えてるんだ」ってすぐ考えるのをやめたり、忘れようとするんだと思います。それを客観的に見たのがこのゲーム。やっていてなぜか共感を感じるのはこういうことではないでしょうか。
システムはオリジナルのものを使用しているのですが、残念な事に使い勝手は良くありません。
文章が全部表示される前にクリックすると、表示される前に次の文に行ってしまうのがイタイ。それに加えバックログ機能がないので余計この仕様が使いにくいものにしています。あと全部のルートを周れたのかわからないのも不便です。もしかして俺も全てのルートを通らずにレビューを書いてるかも
。
システムは悪いですが、内容はかなりオススメなので是非プレイしてみてください。短いので気軽にできますよ。不思議な雰囲気のゲームを求めてる人はマストプレイです。プレイし終わったら、面白い感覚が得られるはず。
↓ネタバレ↓
一番気に入ったのは、自分の作った言葉で歌っているストリートシンガー。あの場面で伝えたい事はなんなのか良くわかっていないのですが、シーンの絵的に大好きです。あと東京タワーの頂上に昇って主人公がやっと見たい風景を見た瞬間。なぜか涙腺にきました。頭のなかで絵がはっきりと見えたんですよね。すごくキレイなシーンだと思います。最後の車で帰っていくシーンも好きです。現実的な情景がその前までの不思議な世界とがらっと変わることで、面白い後味が感じられます。