月屋形事件 |
制作 |
言ノ葉迷宮 |
ジャンル |
ノベル / 推理 |
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推理ノベルゲーム。
甲賀三郎原作の『お初桜事件』と『贋紙幣事件』の設定を使ったパスティッシュ(2次創作)です。
同じ作者さんが上記2作をノベルゲーム化されているので、原作未読の人はプレイしておくと良いでしょう。
一周1時間ほどですが、何度もチャレンジしないと真相には辿り着きません。私はコンプまで6時間ほどかかりました。
とにかく推理に手ごたえあって面白い!”推理”することを突き詰めたノベルゲームです。
少年探偵・森君とワトソン役の風岡君が、友人宅で起こった盗難事件の真相を解き明かすために翻弄する話。
昭和初期の文体をうまく真似できてます。まるで正規の続編を読んでるみたい。これぞ愛のなせる業。
難易度は高めで最初は、誰が犯人か、むしろ何をすればいいかもわかりませんでした。しかし、特定の条件で挿入される「挿話」をヒントに、細かいところに目を配りながら何度もプレイしていると徐々に謎が解けてくる。
あるときは冷静に情報を分析し、あるときは手当たり次第にできる事を試し、あるときは野生の勘を頼りながらプレイすることになります。とにかく気付いた事は試してみることが重要。
試行錯誤のすえ謎が解けた時は爽快です。
ミスリードの散りばめ方やヒントの隠し方などが上手い。推理ゲームとしての構成力はかなりレベルが高いです。
ストーリーも無事解決できれば後味の言い終わり方で良かった。正統派ミステリーという感じ。挿話を使った小ネタも面白い。
プレイ環境は快適。Bキーで一つ前の選択肢に戻れる機能がすごく便利です。どっしり腰をすえて推理するには持ってこいのシステム。
文字入力が結構あるので選択肢をしらみつぶしにしてもクリアできません。何をやったら何が起こるかを考えながらプレイしましょう。おそらく一番の壁となる苗字の入力はとにかく勘を働かすのが重要と言っておきます。それを越えたらそれほど苦労しないかも。
HPのヒントは核心が書かれてない上手なヒントの出し方をしているので、詰まったら見ても全然OKだと思います。(反転の部分も間違いは書かれてませんが、ミスリードを誘うようなのもあって「ヒントを推理」する楽しみがありました)
ガチの推理が楽しめる良作。
推理モノはすぐ攻略を頼りがちな私ですが、このゲームは四苦八苦して自力で謎を解いくのが面白かったので、最後まで攻略サイトを頼らずにコンプすることができました。
手ごたえのある正統派ミステリーに挑みたい方は是非プレイしてみてください。
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