dydyさん久しぶりの新作。約2年ぶりらしいです。一本道でプレイ時間は4時間ほど。
BGMの切り替わりでブツブツとノイズが鳴るのが耳に痛かった。

事故により男性器を失った高校生・優一は、性転換手術を受けて女性・優子として暮らしていくことになった。
周りとの接し方、そして自分自身と葛藤しながらの新しい学校生活が始まる。

舞台が現代日本で、いつものdydyさんより文章に癖が無い。
しかし、基にあるのは落として落として周りが誰も信じられなくなるいつものdydy節。
八神でイラついて、坂口で腸が煮え返って、本田で吐き気がして、と相変わらずの徹底した悪役作り。主人公自体も一筋縄でいかないのも相変わらず。
一難さったらまた一難とテンポ良く進んでいくのでどんどん進められました。最初から最後まで目が離せない。優子（優一）の苦悩は読んでいるこっちがつらくなってくる。
デリケートなテーマを色々な視点から切り込んでいて考えさせられる内容にも関わらず、変に説教臭くなって無いのは良かった。題材がなんであれ我が道を突き進んでます。
ラストはdydyさんにしては後味の良い終わり方。お父さんカッコイイ！

さすがベテラン作者。個性が効いてて面白かった！
dydyさん好きならまず楽しめる一作です。
トランスジェンダーについて軽くでも前知識があったほうが楽しめるかもしれません。

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