選択肢無しのノベルゲーム。プレイ時間は4時間ほど。
コゴリ鬼と呼ばれる化け物が出没する廃墟離島。
そこに「事の先を視る」能力を買われ、本島から派遣された少女ミメイがやってくる。
これはミメイと送電塔の建つ島に暮らす人々の姿を描いた物語である。
プレイ環境は問題なし。快適にプレイできました。
絵は淡い色使いが好き。イベント絵も派手さは無いものの、温かみのある絵が多くて満足です。
BGMは素材を使用。反則気味とすら言える選曲。泣ける曲が満載です。ED曲はオリジナルのボーカル曲でなかなかの良曲。
クリア後に背景・登場人物の解説が出現。ちょっと難解なシナリオなので、理解できたか不安だったところ
を確認するのに丁度良い。
前作の「TRUE REMEMBRANCE」同様、派手さはないけどグイグイと話に引き込んでくれる文章です。
クールなようで実は感情豊かなミメイがすごく気に入りました。「TRUE〜」でラが好きだった自分にはたまらない。
一見悪役な夜刀がミメイの天然に振り回されているのが面白い。良い凸凹コンビだ。
前半は話の盛り上がりが少なく、少々退屈に感じるかもしれません。といってもキャラ作りの上手さと不思議な世界観のおかげで標準以上の面白さは十分ある。
本当に面白いのはラスト3話。前半の伏線を拾いながらミメイ、七夜、コゴリ鬼などの秘密が次々と明らかになっていく怒涛の展開に目が離せません。コゴリ鬼という特殊な設定を上手く使った真相に驚かされました。
全てを知ってしまったミメイの気持ちを思うと切なくなってくる。
綺麗な終わり方を彩るスタッフロールも絶品。曲&ムービーが素晴らしいです。
終わってみると前半の温かさがあってこその後半だったのかなと感じました。良い話だったー。
相変わらず安定感のある面白さ。よく考えられたシナリオに惹き込まれました。
温かい雰囲気の中に熱さもある良作です。
オススメ。
ただミメイとラなど「TRUE〜」と似通った点が続いたので、次回作も似た感じだとそろそろ引っ張りすぎと感じるかも。
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